鮎の匂い
河口より登ること一里
我が家の近くまで
遡上してきたのは久しぶり
これも梅雨の長雨の恩恵か
「ころがし」という仕掛けで
あんどろにひっかけ
もつれをほどいて
苦労の末
ようやく
一匹姿を見ることが
手にとって
鮎を嗅いでみる
あ〜〜この匂い
懐かしい
記憶の片隅にあった
少年時代が
一瞬にして蘇る
スイガン(水中めがね)のくもり止めに
ヨモギの汁でガラスを拭いて
自分で作ったゴム銃のヤスで
石に張り付いている大きな鮎に
狙いをつけてヤスを放つ
ただ盆を過ぎても
この大きさとは...
貧しい川になってしまっていると
言わざるをえない
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